鳥類の性を調べたりしてる

 あまり知られていないように思うが、大部分の鳥類の成体のメスの卵巣は、左側は正常に機能するが、右側が退行する。なぜそうなっているか、どのようなメカニズムでそうなるのか、ということはよく分かっていない。
 卵巣が左右2つとも発達した場合、お腹がパンパンになって飛んだり動くのに不都合とかなんだろうかね。
 精巣の発達に関する知見が欲しいんだけど、そもそも鳥類の性分化メカニズム自体ほとんど未解明のようで、困ってしまった。
 合成エストロゲンの投与で精巣のアシンメトリーが増加するという知見はあるのだけど、泌尿生殖器系におけるアロマターゼやERαの遺伝子発現には影響がないという報告もあって、哺乳類においてERα遺伝子発現が増加したという知見とは異なっている。難しいね。
 それからこの間、鳥類のメスが環境条件によって産まれる子どもの雌雄比率を偏らせるという知見があることも知って、いろいろ鳥類の性は面白い話が転がっているなあと感じた。