疑似科学がふたたびのようで

 id:pollyannaさんという方がハイクで書いてたことについて。
 優越感だけを批判してたらそれは意味がないと思いますが。そういう疑似科学批判批判な人もいるんでしょうか、きっといるんでしょう。
 で、例のハイクだけではまたもや論点がかすんでしまうと思ったので必要なことを繰り返しておこうかと思う。
 疑似科学批判における難点は疑似科学にはまってしまうプロセスを不可視化してしまうことにある。
 つまり、疑似科学に騙されるのにはそれなりの個別的理由および社会的理由が存在するわけだが、疑似科学の論理的おかしさの指摘や警戒のよびかけ、予防的な目的でギャラリーを意識した攻撃をすることに重点が置かれていると、それが見えてこない。そのような難点は疑似科学批判者が「ビリーバーを説得するのは難しい」というもっともらしい言い訳を前面に押し出して「騙される側のリアリティ」を意図的に消去することでさらに解消不能なものになってしまう。
 そのような状況下では、疑似科学批判は「説得不可能な他者」を排除して閉じられた領域で批判ゲームをしている=優越感に浸っているだけという批判を浴びても仕方のない部分があると私は考える。分かりやすい敵の相手をすることに甘えていては駄目だろうということである。