宗教は争いを引き起こすという話が

 山内志朗さんという哲学者の本を手にとってみたら、冒頭でいきなり「ぼくのやってるのは宗教なんかとは違うぞ、宗教は争いをたくさん引き起こしてて哲学に比べてだめだめだな!」という趣旨のことが書いてあった。私は常々「宗教」といういいかげんなものの括り方を嫌っていて、山内さんは『天使の記号学』とか『普遍論争』とか面白そうな著作があるなあと思っていたところだけに、そういういいかげんなことを言う人の本はなんだか読む気が失せてしまって残念に思う。