ケルビムの顔

 エゼキエル1章に出てくるケルビムの4つの顔は、2つずつセットになっているような気がする。
つまり、前後左右の軸にあわせて、獅子‐牛、人間‐鷲というセットができるのではないか。
 獅子は王、牛は奴隷、人間は人間、鷲は神の性質の象徴であり、つまり王‐奴隷、人間‐神という対立項的な軸があるということになる。
 この2つの軸はしかし範疇が異なっていて、王‐奴隷の軸は地位に関する対立軸であるが、人間‐神の軸は存在の根本的なあり方に関する対立軸となっている。
 その後の記事では牛の顔の位置に「ケルブの顔」があることが記されており、ケルブの立場、すなわちあくまで神のしもべとしての立場が示されている。